世界の廃弃物発生量は、増加倾向にある。2016年、世界の都市で発生した廃弃物量は20亿トンで、一人当たり1日0.74キロに上る。急速な人口増加と都市化に伴い、2050年の廃弃物発生量は、2016年水準の70%増の34亿トンになると见込まれている。中でも都市の贫困层への影响は大きい。こうした人々には公共サービスが行き届かず、住居付近で廃弃物が増えてもどうすることもできないからである。
适切な廃弃物管理は、持続可能で住みやすい都市を筑くためには欠かせないものだが、エチオピアを含めた多くの途上国では依然として课题が残る。有効な廃弃物管理にはコストがかかり、自治体予算の20?50%を占めることが多い。公共サービスとして欠かせない廃弃物管理の実施には、効率性に优れ、持続可能で、社会に支持される统合型システムが求められる。
エチオピアでは、近年の着しい経済成长とともに都市化が进んでいる。これが自治体别の廃弃物管理を含む都市のインフラと公共サービスを圧迫している。同国の都市で最も人口が多い首都のアディスアベバでは、廃弃物発生量が毎年5%の割合で増加しているが、廃弃物管理は不十分なままで、市民の健康や生活、环境を胁かしつつある。
融资事业向け技术协力を通じてより良い公共サービスに向けた解决策を提言
TDLCは2019年、世界银行が実施中のアディスアベバ アドバイザリー支援?分析手法を統合した戦略的開発(ASA))プロジェクトに対する技術協力を開始した。同年11月、エチオピア代表団は、TDLCによる廃弃物管理に関する都市开発実务者向け対话型研修(罢顿顿)に参加した后、罢顿尝颁に技术协力を要请した。罢顿尝颁の技术协力には、现状评価(ギャップ评価)、市职员に対する研修、课题解决策と优先行动に関する提言が含まれ、廃弃物管理の体制や能力の强化を目指して実施されている。
技術協力の一環として、実施中のアドバイザリー支援?分析手法をベースに、TDLCはアディスアベバ の廃棄物管理に関する現状評価(ギャップ評価)報告書を作成した。本評価報告書は、データ分析やニーズ評価、廃棄物サービスを向上させる施策を盛り込み、アディスアベバ の短?中期的な廃棄物処理能力の強化を優先づけている。TDLCはまた、都市インフラや公共サービスに適用可能な日本の質の高いインフラ投資(QII)原則の導入方法についての助言も行った。
また罢顿尝颁は2020年12月、廃弃物管理に関するオンライン研修を実施。アディスアベバの他、アダマ、バハルダール、ハラール、アワッサ及びセミーラ-ロジヤの5都市から30名以上が研修に参加した。本研修を通じ、参加者は、自身の都市の廃弃物管理サイクルの中で、廃弃物に関连したデータを含む不十分な部分を特定することができた。本研修ではまた、参加者が互いに知识を共有し、専门家や実务者から学び、国の行政机関职员とも情报?意见交换を行うことによって、费用対効果に优れ、実施可能な解决策について理解を深めることができた。
TDLCの廃棄物管理専門家は、解決策として福岡方式を挙げた。これは日本で開発された準好気性埋立方式である。福岡方式は日本国内にとどまらず、アフリカのエチオピア やルワンダ、ケニアでも導入され、成果を挙げていることがケーススタディで報告されている。現在エチオピアで採用されている福岡方式は数カ所の埋立処分場のみだが、今後は他の都市への普及も期待される。