エルサルバドル
2019年9月
都市の强靭性を话题にするとき、自然灾害に対する备えや復兴に関する事项のみならず、社会や経済の安定に対する関心事项もその対象に含まれます。都市が急成长し、地方自治体がより主导的な役割を担うようになったことで、自治体のキャパシティを明确にし、その组织的な机能を高め、そして役割と能力の均衡を図ることが重要となっています。自治体が持続可能な开発を踏まえた、质の高いサービスを提供するためのツールを持つことがますます求められています。
世界银行では中南米诸国と共同で、地方行政能力アセスメント(惭滨颁础)ツールキットの试行?展开に取り组んでいます。惭滨颁础はアルゼンチン、コロンビア、グアテマラ、エルサルバドル、パラグアイ等の中南米地域でのベストプラクティスを基に作成されていますが、「」の枠组みを最近取り入れ、机能がさらに强化されました。このツールは技术支援の际に活用され、自治体のパフォーマンスに関する知识の向上や、プロジェクトの计画に役立っています。惭滨颁础の目的は、情报を共有することで、市民の利益のために地方自治体が业务改善するシステムとインセンティブを构筑するのに役立つことです。结果重视型计画立案、财政管理、各种行政机関との连携、市民へのサービス提供等多様な分野で优れた取组を展开する自治体はその业绩が评価されます。
日本―世界银行防灾共同プログラムの支援と、によるプロジェクト実施により、エルサルバドルの世界银行チームでは今年このツールを使って、
(1)灾害リスク管理
(2)自治体财政
(3)自治体投资
(4)自治体が市民と関わる际に活用している仕组みの効果への理解度
の4つの分野で、自治体の能力の正确な测定が可能になりました。
この测定に必要なデータは2019年2月から4月にかけて、统计手法に则って抽出されたエルサルバドル国内の64市町村と29のすべての市町村组织から収集しました。その期间、チームは现地调査を复数回にわたって実施し、市长および各自治体の代表者2~3名との対面インタビュー、そして计测値の误りや回答者のバイアスをできるだけ取り除くための现场でのデータ确认を行いました。その结果、全国レベルでの统计が得られ、すべての自治体をその行政能力に応じて、低、中、高の3つの大まかなグループに分类することができました。
结果のフレームワーク
このツールを使って得られた调査の结果は、世界银行が200亿ドル相当の「」を策定するうえで重要な役割を果たしました。このプロジェクトは自治体を対象に実施される、エルサルバドル初の结果重视型プロジェクトで、全262市町村で试験的に行うものです。この调査は、各自治体において、组织能力に合わせて调整された年次および逐次达成目标を设定するのに役立ち、その达成状况が评価されます。さらに、脆弱な分野(図1および2の例参照)が特定されたことで、その分野に优先的に技术支援を行うことが可能になりました。例えば、灾害リスク管理计画を策定している自治体が全体の3分の1に过ぎず、全ての自治体にとって急务であることが调査によって判明しています。管辖区域、天然资源、建造物、その他の资产について自治体が立てる计画は、それぞれの地域のハザード、リスク、脆弱性そして强靭性の规模に多大な影响を与えます。このような様々な要素が、その自治体の社会的リスクの大きさを定めます。
今后に向けて
地方自治体レベルで行政能力を评価するための体系的で比较可能な方法を採用することにより、十分なデータの入手がかなわない発展途上国で自治体の强靭性をより効果的に主流化するべく、国家プログラム、财政运営、先进的な研究、分析业务においてこのツールが活用されます。